目的
- 対象システムの要件を正式な文書としてまとめます
- 設計及びテストの正式な入力情報を確定します
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成果物関連
入力成果物リスト
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前準備
- 業務整理や要件定義の他の成果物を入手し、その理解を深めておきます
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作成手順
1 |
- 表紙に、システム名と履歴を記述します。
- 最初は「バージョン:0.1 改訂内容:新規作成」に
- 目次を確認します。
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2 |
- 「1.はじめに」の内容を記述します。
- システム概略、業務上の目的、業務説明、参照資料/文献
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3 |
- 「2.概説」の内容を記述します。
- システムの背景、想定利用者、稼働環境、設計と実装の制約、仮定と依存性
- システムを用いて提供する業務サービス
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4 |
- 「3.機能要件」の内容を記述します。
- ユースケース図を元に、機能要件のリストを作成します。
- ユースケースに番号(識別子)を付与
- 各役割から見た重要度を検討し、総合的に判断して優先度を決めます。
- 付録Bにユースケース記述の内容を記載し、参照させます。
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5 |
- 「4.外部インタフェース要求」の内容を記述します。
- ユーザインタフェース、ハードウェアインタフェース、ソフトウェアインタフェース、通信インタフェース
- ユーザインタフェースは、ユーザインタフェースに対する全般的な要求を記述し、UIイメージとして本質的UIを取り込んで示します。
- 通信インタフェースは、外部I/F仕様の内容を取り込みます。
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6 |
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8 |
- 全体の記述内容をもう一度読み直し、整合性、抜け・もれ等を確認します。
- 必要に応じてテンプレートの説明等の不要部分を除いて体裁を整えます。
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ワンポイント・アドバイス
- 要件定義書のテンプレートに、各項目についての説明とサンプルが書かれていますので、それらを参考に記述していきます。
- サンプルは完全ではありませんので、必ず検討の上、各項目を記述して下さい。
- 記述しながら、各項目の内容や項目間の整合性を確認し、必要であれば他成果物の内容も修正します。
- 不明な項目、未定な項目には「TBD」と記述します(空白は不可)。
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チェック・ポイント
- 全ての項目の内容が検討され正しく記述されていますか?
- 読み手に分かりやすい表現になっていますか?
- 概念モデルで定義された概念・言葉を用いていますか?
- 不明な項目や未定項目に「TBD」と記載していますか?
- 各項目間の内容に矛盾はありませんか?
- 取り込んでいる図や表の内容は最新のものになっていますか?
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参考情報
- Karl.E.Wiegers (著), 渡部 洋子 (翻訳)「ソフトウェア要求」,日経BP社 ,2003年
- 「IEEE標準830-1998」,IEEE,1998年
- スザンヌ ロバートソン (著), ジェームズ ロバートソン (著), 苅部 英司 (翻訳)「要件プロセス完全修得法」,三元社,2002年
- IIBA®日本支部 BABOK®翻訳プロジェクト「ビジネスアナリシス知識体系ガイド(BABOK®ガイド)Version 2.0」,IIBA®日本支部,2009年
- 情報処理推進機構ソフトウェアエンジニアリングセンター 「共通フレーム2007」,オーム社,2007年
- Ian Sommerville (著), Pete Sawyer (著), 富野 寿 (翻訳)「要求定義工学プラクティスガイド」,構造計画研究所,2000年
- C.T. アーリントン (著),ウルシステムズ株式会社 (翻訳)「UMLによるエンタープライズJava開発」,翔泳社,2002年
- フィリップ クルーシュテン (著), 藤井 拓 (翻訳)「ラショナル統一プロセス入門」,ピアソンエデュケーション,2001年
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